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2018

ピクトグラムプロジェクト

6月のMonthlyクラスでは、「ピクトグラムプロジェクト」を実施しました!

ピクトグラムとは…?

道路、駅、会社、デパートなど各施設のいたるところに潜んでいる…

そう、非常口やトイレのシンボルとして使われている「ピクトグラム」。

彼らは、時には走っていたり、転んでいたりと自らの体を犠牲にしてまで(!?)私たちに危険や安全を知らせてくれています。

このプロジェクトでは、身の回りで使われているピクトグラムの事例・成り立ちを学ぶことを通じて、ピクトグラムのデザインに秘められた工夫を学びます。

また、授業後半ではオリジナルのピクトグラム制作を通じて、誰に・どんなことを伝えたいかを考え、自分以外の他者に伝わるデザインを考えていきます。

 

彼らが世界のピクトグラムになるまで

 

まずは、ピクトグラムの成り立ちについて学びます。

ピクトグラムが世界標準として使用されるようになったのはいつ頃かご存知でしょうか?

実は、1964年東京五輪がきっかけになったといわれています。

当時は今よりも英語が普及していない為、世界各国から来日する選手やゲストとのコミュニケーションを取ることが難しい時代でした。

ここで勘の鋭い子ども達は、「だからピクトグラムができたんだ!」と閃きます。

ご名答!ピクトグラムは、言語や文化の違う彼らにも正しい情報を伝える術として日本に取り入れられたのです。

 

ピクトグラムの発明者と言われているのは、オーストラリアの哲学者であり、経済学者でもあるオットー・ノイラート。

日本のデザイナーたちは、彼のデザインを参考に、また、日本の家紋デザインの技術を活用しながら、ピクトグラムを生み出しました。

 

おお…確かに分かるぞ。この時から一目で男性/女性と分かるデザインだったのですね。

現在のトイレマークと見比べていくと子どもたちは、「生首!」「鼻、目、ない、やば!」「完全にハゲてる!」と大興奮。

そうなんです。

ピクトグラム制作において1つ目のポイントは、デザインはシンプルであること。

子どもたちは、よくよく考えるとありえないでしょ!というようなピクトグラムの面白いところを話していく中で、デザインの工夫に気がつくことができました。

ではでは、そんなトイレマーク。世界ではどのようなデザインがあるのでしょう?

 

 

 

これを見た子どもたちは、「えーーー、ぜんっぜん分からない!」と大困惑。

ある男の子は、「俺こんなマークだったら、間違って女の子の方に入っちゃう…」とのこと。

 

世界には色々なものをモチーフにしたトイレマークがあることを知ることを通じて、ピクトグラム制作において2つ目のポイントは、誰が見ても分かるデザインであることを学びました。

 

 

ピクトグラムデザイン選手権!

 

上記には書ききれませんでしたが、他のワークも通して実は!優れたデザインをもつピクトグラムについて学びました。

そんな「絵だけで」人を動かすピクトグラム。

非常口マークが世界に伝わるデザインとすれば、私たちは、まず自分や家族、友達や学校などに伝わるオリジナルのピクトグラムをデザインしよう!とデザイン選手権の開幕です。

 

CURIO SCHOOL特製のデザインシートを活用しながら、

誰に、どんなことを伝えたいのかを考えて制作していきます。

この日は、

「踏切注意のピクトグラムを作りたい」
「人が幸せになるためのピクトグラムがあったらいいな」
と自分たちで0からデザインを考えていきました。

ピクトグラムは、自分以外の人と共通認識をもてるデザインであることが重要。

そのため、いくつかのデザイン案を考えて、その中から1番のデザインを清書しました。

 

「男の子も女の子にも伝わるように、人の色は黒一色にした」

「悪い人ってわかるように、黒くしたんだ!」

色一つ取っても、その子なりの工夫があり、ピクトグラム制作のポイントをしっかりと抑えることができていました。

授業終了後には、
「じゃあ、帰り道ピクトグラムを数えて帰ろう!次の授業の日に教えるね。」と話す男の子。

教室の外でも、彼らに取っての気づきが拡がっていくといいなぁ。

踏切や幸せなど、人によって持つイメージは様々な中で、
誰にでも伝わるデザインを考えるのは、なかなか一筋縄ではいきません。

しかし、今回のピクトグラムプロジェクトを通して、

「誰に・どんなことを伝えたいか」を考え、

自分のアイデアを形にすることができたのではないでしょうか。

Intermediateクラスでは、学校ではあまり取り上げないテーマや領域に触れることでワクワクを育んでいけるプロジェクトを来月以降も用意しているので、ぜひご興味ある方はお問い合わせください!

 

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